目を凝らし耳を澄ませて聴く音は 宇宙の響き みほとけの声
照滴007
本文
目を凝らし耳を澄ませて聴く音は 宇宙の響き みほとけの声
形式
#短歌
カテゴリ
#10.精神・悟り・心象
ラベル
#音 #宇宙 #仏 #精神 #悟り
キーワード
#聴覚 #宇宙の響き #仏の声 #瞑想 #観照
要点
注意深く耳を傾けることで、自然や宇宙、仏の存在を感じる。
現代語訳
目を凝らし耳を澄ませて聴くと、その音は宇宙の響きであり、仏の声である。
注釈
目を凝らし耳を澄ませて:集中力を極限まで高めて、感覚を研ぎ澄ます。
みほとけの声:仏の説法。
宇宙の響き:自然界や万物の調和の音。 法界(ほっかい)全体に遍満する真理の音。
解説
感覚を通じて精神的な悟りや宇宙との一体感を描写。音を媒介に仏と人間の心が交わる様子を象徴的に表現した短歌。
深掘り_嵯峨
照滴002の三密修行が、聴覚の境地として具体化された歌です。集中によって感覚を研ぎ澄ますと、個別の音を超え、世界に満ちる根源的な振動、すなわち「宇宙の響き」として仏の教え(声)を聞くことができるという禅的・密教的な悟りの瞬間を詠んでいます。
これは、修行の結果として、世界全体が仏の説法そのものであるという境地(山川草木悉皆成仏)に至ったことを示唆しています。